2015年 03月 07日
会社の制度を利用して、オランダにMBA留学に来て早2か月が経ちました。MBA Lifeは想像していた以上に勉強三昧ですが、122人、34か国のクラスメートの多様な価値に触れながら刺激的な毎日を過ごしています。 オランダに来て気付いたこと、学んだことは色々ありますが、一番は、空を見る機会が増えたこと。私がいるロッテルダムという街は港町で、非常に風が強く、雨も多いのですが、日本にいた時より圧倒的に空を見る機会が増えました。 仕事している時より暇なのだろ、という声が聞こえてきそうですが、それが理由ではないと思います。日本にいたときはまったく違和感がなかったのですが、私の生活の中には、綺麗な景色に目を止める時間も余裕もありませんでした。朝起きて、会社に行く。満員電車の中では片時も携帯電話を離さずに、facebookやyahooニュースを確認する。夜家に戻ると特に理由もなくテレビをつける。また携帯をいじる。基本的には毎日同じ生活。空を見上げることも、自分と向き合う時間もありませんでした。 綺麗な朝焼けや夕日に足を止める。自分は何がしたいのか、どこに向かっているのか自問自答する。当たり前のことですが、日本で生活していると、これらに時間を取れていないことに気づかないのです。自分の行動を客観視し認識するには、自分の快適空間(Comfort zone)から出る必要があります。普段と異なる環境に身を置くことで、今まで当たり前にしていたこと(していなかったこと)について改めて考える時間ができます。皆さんは、空を見上げる機会はありますか?自分と向き合う時間をどれくらいとっていますか? 最後に、MBA初日のオリエンテーションで紹介された動画を紹介したいと思います。David Foster氏の”THIS IS WATER”というスピーチです。人々の周りの環境を水に例えて、その水を認識することの大切さ、難しさについて述べています。個人的には、かなり衝撃的を受けた内容でしたので、機会があればぜひ見てみてください。 https://www.youtube.com/watch?v=0lu2e-q8ntM (youtube: This is Water) #
by boosternet
| 2015-03-07 15:50
2014年 05月 27日
昨今国際情勢はめまぐるしく動いている。ウクライナ問題、中国・ベトナムの西沙諸島での衝突,日韓。日中の軋轢,などなど。特にウクライナ問題はロシアのクリミア半島の併合に端を発しているが奇しくも現在のこれら諸問題はこのクリミア半島ヤルタで行われた米英ソの指導者による、ヤルタ会談から始まっている。 皆さん一度このヤルタ会談を調べてみて下さい。私は高校時代の世界史の先生が,この問題をまるで見てきたように説明してくれ,すっかり歴史ファンになった。 1945年2月、ヨーロッパ戦線はほぼ片がつき,日本との戦いも”何時?“日本が降伏するかだけの問題になっていた。アメリカのルーズベルト、英国のチャーチルにソ連のスターリンが入り3人で戦後処理に関し討議をした。どうしてソ連領のクリミヤでやったのか分からぬが,スターリンは他二人の宿舎には盗聴器を仕掛け,かつルーズベルトの病気の様子を事細かに調べさせていた。(先天的な小児まひで下半身が麻痺していた事,極度の高血圧,気管支炎を患っていた。彼は2ヶ月後には死亡する)。また2人の宿舎の間に自分の宿舎を配置し,道路はでこぼこにして,あえて2人があまり会わないようにしたそうである。会議もルーズベルトの調子の悪い時間に設定したとか。 気弱になっていると同時にスターリンに信頼を寄せているルーズベルト,大戦でめっきり国力を落とした英国を背負うチャーチル。この2人を相手にスターリンは秘策の限りを尽くした。メインの協議は戦後のドイツ、ポーランドの処理。また国際連合の設立。(これはUnited Nationsつまり連合国と訳す必要があった。)それにソ連の対日参戦。ソ連は最初は日本とは中立条約を結んでいるという理由で,首を縦に振らなかったが(格好をしただけ)、ドイツ陥落の3ヶ月で良い、日本の権益の樺太・千島をあげる、朝鮮を委託統治にするなど、色々確約を取り付け,この年の8月9日満州にどっと攻め込み暴掠の限りを尽くした。。日本はポツダム宣言を受諾したのが、8月10日、なんと前の日の出来事です。ルーズベルトの戦況の見誤りが,ソ連の横暴を許してしまった。 その後スターリンは合意していた件も次々と破棄し,東欧を傘下に納め,共産党恐怖政治を進めた。ルーズベルトの後を次いだトルーマンは怒り狂い、これらをきっかけに冷戦状態に突入する。朝鮮戦争,ベトナム戦争なども米ソの代理戦争と言われるゆえんである。 国連での常任理事国の拒否権問題などもこの会議の産物であり,このように,様々な問題はひも解いて行くと,このヤルタ会談に行き着く。 何とも歴史というのは不思議な物ですね,歴史では“if”はなしと言われるが,ルーズベルトの血圧がもうちょっと低かったら。。。と思わずにはいられない。 (敬称略) 以上 #
by boosternet
| 2014-05-27 13:58
2014年 03月 25日
先日、第6期の卒業生を送る会を開催しました。早い物です。7年前数人の学生から「就職内定もらったが、このまま社会に出て大丈夫だろうか?」というような相談を受けて、このBoosterが出来上がりました。その間世界はめまぐるしく動き、日本ももう一度世界にチャレンジするような地合になってきました。その間私が一貫して学生諸君に言ってきた事は、君達の競争する相手は隣の日本人ではない。目を爛々と光らせ、世界に羽ばたこうとしている中国人であり、インド人、韓国人たちだ。また今、大会社と言われるようなソニーとか松下(当時)もこのまま行けば Samsung、LGの傘下に入るかもしれない。こういう時代に耐えうる、また伸びて行けるタフな精神と知識とキャリアを持ちなさいと。 “知的武装”が必要な事を言い続けた。 これは今でも変わっていないし、ますます現実味をおびてきている。そして殆どの会社は海外との関係が強化され、以前は輸出なり,輸入なり一方にに偏っていところも、今や複合的な関係になってきている。また政治的にsensitiveな状態の中国・韓国とも、ビジネスでは深い付き合いとならざるをえない。。最近は書店に行けば“嫌中”、“嫌韓”の本ばかり。TVでもこういう論調が大半である。君達若者はこういう表面的な話に左右されてはだめだ。しっかりと歴史を学び、現地に行って向こうの若者たちと議論してきなさい。すぐ行けない人は周りの留学生を捜しなさい。日本を案内して上げなさい。日本の本質を知ってもらいなさい。同時に彼らの事をもっと知って上げるべきです。驚くほど距離感のある事もあれば、思い違いもあります。それを克服して行く ー それが若者の特権です。尖閣・竹島問題、慰安婦問題、靖国参拝、安重根碑、大気汚染から就職、学生生活、ファッション、グルメ、恋愛、いくらでもネタは在ります。 私は今でも両国に沢山の友人がいます。何かあればすぐ飛んできてくれます。しかし考えてみれば侃々諤々良く議論もし,言い争った事もありました。しかし人間と人間,心と心でぶっつかり合っての上なら何の問題もありません。言わなくても分かるだろうとか、これだけしてあげたんだからというような曖昧な事はだめです。事実をきっちり把握し、相手のpositionを頭に入れて,堂々と自分の主張をする。こういう態度が必要でしょう。 昨年Boosterで小規模に行った、“中・韓留学生との交流会”が大変刺激的だったそうで、今年の秋にも開催されるそうです。こんな機会も利用して、大いなる議論が盛り上がる事を期待しています。 以上 #
by boosternet
| 2014-03-25 03:31
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プロフィール
田尻邦夫
NPO法人 新社会人養成塾 BOOSTER 代表理事 [略歴] 1966年 伊藤忠商事株式会社に入社 1996年 同社取締役アパレル第一部門長に就任後、常務取締役業務部長、常務取締役経営企画担当役員など 数々の役職を歴任 2001年 株式会社デサント代表取締役副社長に就任 2002年 同社代表取締役社長に就任 2007年 6月より株式会社デサント相談役 最新の記事
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