2010年 11月 02日
霞が関を内部から変えようと言う入省12-3年目の官僚たちが立ち上げた「プロジェクトK」が広範な活動をしてきたことはマスコミなどを通じでご存じの人も多いと思う。各界の名士を招いてのセミナー、また地方の首長などをを囲んでの地方行政の在り方などを議論してきました。私もJR東海の葛西会長の「リニア新幹線にかける想い」の会に参加しましたが、若い人々が地方からも多数参加して大盛会だったのを覚えています。Boosterにも代表の朝比奈一郎さんに来てもらい、「若手で霞が関を変える」という話をしてもらいました。何人かの官僚にも来てもらい懇親会を催しましたが、深夜まで議論が続きました。私もブログに「官僚になろう」という文章をしたためました。 その代表の朝比奈さん(経産省)と遠藤さん(文科省)が官庁をやめ、「青山社中」を旗揚げしました。やめるまでには相当か心の葛藤があったと思いますし、上司も総がかりで思いとどまるよう説得したそうです。しかし最近の政治の行くへ、官僚のありようを見ていると中からだけでは改革できない、また若い人たちの指導、育成が緊急の課題だと思ったそうです。プロジェクトKは若い人に引き継ぎ、外から、中から世の中を変えていこうと言うことになり、この旗揚げになりました。 以前も申し上げましたが、今は「世代間闘争」の真っ最中だと思います。60歳を超えた私が言うのも変ですが、団塊の世代は元気です。会社の経営陣も、政治家もなかなか実権を君たち若者に渡しません。(口では良いことを言うでしょうが)。経団連の会長など見てください。まともに言葉もしゃべれてませんが、日本の経済界の代表です。皆さんが政治を通じて、ネットを通じて意見を言い、少しでも世界をを変えていかねばなりません。「青山社中」の活動に参加するのも一つの方法です。下記に仮のHPと朝比奈さんの官僚をやめるの弁のアクセス先を書いておきます。ぜひ一度読んでみてください。また意見を寄せてあげてください。 「青山社中」ホームページ http://aoyamashachu.com/ <これから何をするのか> 朝比奈一郎 新しい霞ヶ関を創る若手の会・プロジェクトK代表、経済産業省貿易経済協力局資金協力課課長補佐(企画調整担当)) 既に退職している文部科学省の遠藤他と、「青山社中(仮称)」という株式会社を立ち上げ、「世界に誇れ、世界で戦える日本を創る」ことを標榜し、人づくりのための塾(リーダー育成塾)、政策作りをするシンクタンク、組織作りを手伝うコンサルタント、の3事業を同時に始める予定です。 この「世直し法人」というコンセプトに加え、「自立促進法人(政治や行政のせいにせず、自分で頑張る日本人・組織の育成)」、「理念中心型法人(日本の活性化という目的・理念のためなら、営利・非営利を問わず実施→究極の非営利である命懸けの戦争や貿易を手がけた亀山社中を模範)」という2つのコンセプトも標榜予定です。人・政策・組織作りを通じて、日本の活性化を目指します。 塾では、国や社会を意識しつつ、物事を変革できるリーダーを育成するつもりです。 政治・行政系の人だけではなく、企業人も対象です。シンクタンクでは、財政・社会保障等の主要政策の「全体像」を意識した上での総合的政策立案を行い、具体的政策案の「実現」を意識した行動型の組織にする予定です。当面はマニフェスト作りの受託をする予定です。コンサルタント事業では、NPOや自治体等の、弱小組織の成長のお手伝いをさせて頂く予定です。 ちなみに、「新しい霞ヶ関を創る若手の会(NPO法人プロジェクトK→ www.projectk.jp)」 の幹部は、新しい世代に一斉に代わる予定で、私は、会の中では「一兵卒」になります。今後は若手を中心に、これまでの霞ヶ関構造改革の提言・実現路線に加え、霞ヶ関「カイゼン」案(政策グランプリで準グランプリを頂いた予算関連資料の公開案などがあります)や、若手公務員の育成組織(インキュベーション組織)化を目指していく予定です。 また、プロジェクトKや青山社中が加盟する形で、若手中心の様々な組織(ベンチャー企業・NPOなど)をネットワーク化(仮称:プロジェクトJ)する予定です。「次世代や若者のための日本を創る」ことを標榜して、これらを真剣に進める政治家等を支援する「若者のための利益団体」を目指します。11月末~12月にかけて、パネルディスカッション等のシンポジウムをやる予定です。 このような決意をするに至った背景は以下の3つです。 1)自由な身分で、未完の霞ヶ関改革を更に進めつつ、日本の活性化に取り組みたい、と考えたため:7年前から始めたプロジェクトKで主張していた「総合戦略本部の設置」や「幹部人事の内閣一元化」等が、政治家の先生方のご理解も得て、戦略室の設置や内閣人事局構想という形でかなり実現してきました。ただ、魂を入れるのはこれからですし、そもそも霞ヶ関改革の究極の目的である国益の増進が、日本の衰退傾向の顕著化で達成しにくい状況になりつつあります。他省との対立などから、中からの改革には限界を感じているところです。特に、日本の活性化のためには、社会保障、医 療、自殺、雇用、少子化、地方の疲弊、財政など、METI以外の省庁が中核的に取り組まねばならない政策課題が多いと感じるところ、より自由な身分・時間を得ることで骨太な政策案を策定し、霞ヶ関改革と同時並行的に取り組むことを意図しています。 2)一度リスクを取ってみたい、リスクを取ったという経験を人生後半で活かしたいと思ったため: 経済産業省での仕事、特にインフラ・システムの輸出に取り組む中で、政府が如何に金融ツール等の「武器」を用意しても、結局は、その武器を取って戦う企業(人材)がいなければ、物事が前に進まないことを痛感しました。つまりは、リスクを取って果敢に挑戦する姿勢の重要性を感じたわけです。ただ、自分はずっと政府にいつつ、「もっと民間の人はリスクを取って戦ってください」と言ってもなかなか理解を得られないため、自分自身もリスクを取り、民間企業の方々の気持ちが分かるようになることを、まずは考えるようになりました。 3)「チャレンジしなかったことを後悔する人生」にしたくないと思ったため: 自分の生き方を考えてみるに、上記のように「リスクを取ってみたい」と心のどこかで希望しているにもかかわらず、そのようにしなかった場合、後で後悔するのが嫌だと思いました。特に28歳の義弟がスキルスガンにかかり、3ヶ月の闘病生活の末、6月に急逝したことが引き金となりました。元々、人生は、かけ算の九九に合わせてステージが分かれていると思っていたところ、6×6=36歳までのステージを終え、次の37歳~49歳(7×7)にかけて新たなチャレンジをしてみたいと も感じていました。 かなり荒唐無稽なやり方であることは重々承知してますが、現在の日本の衰退傾向を見るに、相当変わった手を若手がリスクを取って打たないと、この国の未来は無いのではないかと思い、どこぞでのたれ死ぬかも知れませんが、このような行動を取るに至りました。5年ほど前に組んだばかりの35年の住宅ローンと、専業主婦の妻と、4歳と0歳の子供を抱え、自分でも何考えてるのか、と思うこともありますが、まあ、酔生夢死でも良いかと思いました。 いずれにせよ、今後とも、日本再生のために微力を尽くしたいと思います。変わらぬご厚情をよろしくお願いします。現場経験を積んで、更に見識・人格を磨くことが出来た暁には、役所の人事制度の 変化状況によっては、再びお世話になることがあるかも知れません。現制度下での現実味はともかく、秘書課や局の幹部からは、そんな話もしていただいてます。その頃には、私の海外向け政策ファイナンスの知識などももさび付いているかも知れませんが、仮にそういうことがあれば、是非暖かく迎えていただければと思います。 長文にて失礼しました。 改めまして今までのご厚誼に感謝いたします。 以上 BOOSTERについてはこちら→ 新社会人養成塾BOOSTER
by boosternet
| 2010-11-02 10:36
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プロフィール
田尻邦夫
NPO法人 新社会人養成塾 BOOSTER 代表理事 [略歴] 1966年 伊藤忠商事株式会社に入社 1996年 同社取締役アパレル第一部門長に就任後、常務取締役業務部長、常務取締役経営企画担当役員など 数々の役職を歴任 2001年 株式会社デサント代表取締役副社長に就任 2002年 同社代表取締役社長に就任 2007年 6月より株式会社デサント相談役 最新の記事
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